子離れ/親離れ(その三)

三歳から五歳:同一化 男の子なら、父親の背広を着たり、ネクタイをつけたりとか、又、女の子であるなら、口紅をつけたり、お化粧したりすることですが、これらは、この時期の子供たちが同姓の 親に同一化することです。子供たちのこのような行動は、男の子は男性になるために、女の子は女性になるためにどうしても必要なことなのです。 しかし、父親が仕事で余り家族と一緒にいられないため、子供は母親との時間がどうしても多くなります。特に、女の子は母親との時間は充分すぎるほどありますが、父親との接触が極端に少なくなるのも大きな問題なのです。両親とのアンバランスな接触で育った女性が結婚した場合、夫との関係で支配的になり勝ちで、それがうまくゆかないときは、ヒステリックになる傾向があります。それは、父親の存在が子供の衝動をコントロールすることを助けるためで、家庭における男性不在は、女性をヒステリックにするのです。そして、このような夫との関わり方は、自立した関係とは正反対であることは明白ではないでしょうか。