子離れ/親離れ(その四)

親離れしていない女性の型 共依存 大学院を卒業して研究職について数年立つ二十代後半の女性は、勤めている上司との人間関係の問題で来談した。上司は女性で神経質なタイプのようで、自分を嫌っているようだと言うのです。そこで、 「どうして嫌われていると感じているのですか?」と聞くと、 「イライラしていて、小さなことでも指摘するのです」と答えました。 「それがどうして嫌われていることになるのですか?」と、さらに尋ねると、 「私の後輩には余り注意しないし、何か笑顔さえ見せるのです」と言いました。 彼女の高い学歴と今までの研究業績と比べて、彼女がいかに職場において幼稚な人間関係しか築けないかに驚きました。余りにもアンバランスなのです。 一応の問題の概略を把握した後、育った家族の背景に入っていきました。両親について、子供時代の様子、あるいは、躾などについて尋ねました。 特に、彼女は毎日のように母親に電話をすると言うのです。